「……ごめん」
その言葉を口にしたのは、翔の方だった。
「男なのに……俺がこんなんだから、気にさせちゃってたんだよな」
伏し目がちに言った翔。
私は「違う」と伝えたくて、首をぶんぶん横に振る。
すると翔はフッと微笑んで、
「でもさ……気付いてる?」
私との距離を2歩ほど縮めて、訊ねて来た。
質問の答えよりも、縮まった翔との距離が気になる。
手を繋いでいるだけでも近いのに、翔の体がすぐ近くにあって……ドキドキして胸が熱い。
そんな私の気も知らず、翔はニッと明るい笑顔を見せて言った。
「俺、身長まだ伸びてんの」
「……」
しゃくり上げて肩を揺らしながら、私はきょとんと目を丸くする。
身長……まだ伸びてる……?
言われてみれば、翔の顔を見る目線の高さが、変わったような気もしないでもない。
だけど、身長のことを気付かせたくて近づいたのだろうその行動が、逆効果になっていて……近すぎて良く分からないのが正直なところだった。
そんなことに気付くはずもなく、「やっぱり気付いてなかったんだー」と、翔は無邪気に笑う。



