13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


だけど、自分の気持ちにどうしたらいいか分からなくなって……前に進むことも、振り返ることも出来ない。

そんな私に、

「じゃあさ、俺のも見ていいから」

翔がかけた唐突な言葉。

「……は?」

反射的に振り返ろうとした時には、私に向かって何かが飛んで来ていた。

「っ!?」

落としそうになりながらも何とか受けとると、その固い感触は……触り覚えのある気がして。

そっと片手を退けてみると、すぐに疑問は解けた。


翔が私に投げた物。

それは絵馬――。


さっきの翔の言葉が、別に唐突なものではなかったことも、すぐに理解出来た。

でも……

「これ……翔の?」
「そう」
「……」

いつの間に書いたんだろう……。

そう思いながら、絵馬をゆっくりと裏返してみる……と、


「え……?」


書かれた言葉を見た瞬間、頭の中が真っ白になった。

そして……読めなくなった。

私の目にはしっかりと、翔の文字が映っている。
書かれた文字は間違いなく日本語で、読めないほどに汚いというわけでもない。

なのに、読めない。

「い……意味分かんないんだけど……」

声が震えて、小声になる。
手も震えだす。