13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


「……やめてよ」

私は離れようとしてるのに、

どうしてそんな思わせぶりなこと言うの?
どうして一緒に初詣に行こうとなんかするの?

そんなことされると……本当に困る。

でも、

「何か言った?」

振り返って聞いた翔に、私は黙って首を横に振っていた。

思っていることと、やっていることが矛盾してる。
さっきまで穏やかだった心は、ぐちゃぐちゃに乱れて、自分でも整理出来ない。


思い返してみれば、いつもこう。

私が諦めようとしたタイミングで、翔は私に近付くの。

それなのに、私が近付こうとすれば、翔は私から離れてく……。

今回もきっとそうなんでしょ?

そんなの……苦しいよ。


前に伸ばされた私の腕。
それを掴んだ翔の手を見ると、胸がきゅうっと締め付けられて、そこから体中が熱くなるのを感じた。

胸が苦しい――。