苺先輩を勇気付けるつもりが、逆に俺の方が、背中を押してもらったような気がする……。
ううん、本当はこれが狙いだったのかもしれない。
一歩踏み出せない自分と、今の苺先輩の状況は同じで。
苺先輩と話して「俺も頑張る」って、守らなきゃならない約束を作りたかったのかもしれない。
実際、苺先輩に偉そうに言ったことは、自分自身に対して言えるもの。
『もう自分の気持ちに素直になっても、いいんじゃない?』
俺の気持ち、苺先輩が認めてくれたから……俺も自分の気持ちに、素直になりたい。
素直になるよ――。
階段を2段飛ばしで降りてく俺の足には、もう迷いなんてなかった。



