小さな指が触れる先には、シルバーのチェーン。
「それ、西藤先輩からでしょ」
「えっ……何で?」
「だって苺先輩の首元、いっつもチェーンが見えてんだもん」
アクセサリーなんて、学校に付けてくるようなイメージじゃない苺先輩。
だから、太陽の光でキラキラと輝くそれは、いつも少し浮いて見えていて、ずっと前から気付いていた。
「そんなに大切にしてるのって……俺、西藤先輩に貰った以外、考えらんねーから」
両手を頭の後ろに組んで俺が笑うと、苺先輩は恥ずかしそうにうつむいた。
「今もしてるってことは……終わってないってことじゃん?」
「……」
「もう自分の気持ちに素直になっても、いいんじゃない?」
「……」
黙り込んで返事をしない苺先輩に、俺はフッと微笑んで、
「まっ、そういう俺も、なかなか素直になれないんだけどっ!」
少し大きな声で吐き出した言葉は、響くようで、空に吸い込まれるようだった。
「……何かあったの?」
当然、苺先輩は聞いてくる。
「あー……っ」
真面目に意識すると、恥ずかしい……。
顔に熱がこもるのを感じる。



