13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


小さな指が触れる先には、シルバーのチェーン。

「それ、西藤先輩からでしょ」
「えっ……何で?」
「だって苺先輩の首元、いっつもチェーンが見えてんだもん」

アクセサリーなんて、学校に付けてくるようなイメージじゃない苺先輩。
だから、太陽の光でキラキラと輝くそれは、いつも少し浮いて見えていて、ずっと前から気付いていた。

「そんなに大切にしてるのって……俺、西藤先輩に貰った以外、考えらんねーから」

両手を頭の後ろに組んで俺が笑うと、苺先輩は恥ずかしそうにうつむいた。

「今もしてるってことは……終わってないってことじゃん?」

「……」

「もう自分の気持ちに素直になっても、いいんじゃない?」

「……」

黙り込んで返事をしない苺先輩に、俺はフッと微笑んで、

「まっ、そういう俺も、なかなか素直になれないんだけどっ!」

少し大きな声で吐き出した言葉は、響くようで、空に吸い込まれるようだった。

「……何かあったの?」

当然、苺先輩は聞いてくる。

「あー……っ」

真面目に意識すると、恥ずかしい……。
顔に熱がこもるのを感じる。