13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


そして俺も、つられるように表情を曇らせる……と、

「あっ!あとね、苺大学合格したんだ!だから、おめでとうって言ってあげて」

ひと言前とは対照的な、思いがけない良い知らせ。
「マジですか!?」と聞くと、中野先輩は嬉しそうに頷いた。

「じゃあ、中野先輩も?」
「ううん。私はまだこれからなんだ」

「残念」と、舌をチロッと出す中野先輩。

「苺のこと……よろしくね」

静かに微笑んで、そう言った。


今の俺は、今の苺先輩のことを、ほとんど知らない。
ずっと側にいる中野先輩の方が、苺先輩のことをよく分かっていて……必要な言葉をかけてあげれると思う。

でも、


「……はい。受験、頑張って下さいね!」


中野先輩の大切な親友のこと。
俺に任せてくれたのが嬉しくて、力いっぱい頷いた。

それは、苺先輩の“友達”だと、認めてもらえている証拠で、嬉しかった――。