☆翔side☆
ガコンッ。
ボタンを押すと同時に聞こえた、落下音。
古びた自販機の取り出し口に手を入れて、買ったばかりのジュースを手にする。
「ココア」と書かれたブリックパックのそれは、じんわりと温かくて、冷えきった手に熱を与える。
意識せぬうちに、季節はすっかり“冬”と呼ぶに相応しくなっていた。
「はぁ……」
「どうしたんだよ?」
廊下を友達と歩きながら、つい溢れたため息。
俺は慌てて「何でもない」と言って、ストローに口を付けた。
流れ込んで来たココアは、かなりぬるい。
ため息の原因は……他でもない、檜山のこと。
自分は逃げているって気付いたはずなのに、未だに逃げ続けてしまっている。
藤原先輩との関係を、円満に終わらせたと教えてくれた檜山。
だったら、もう誰に遠慮することもないはずなのに……どうしてか言い出せなくて。
何もなく、だらだらと過ぎて行く時間と自分に、苛立たずにはいられなかった。
ほとんどなくなってしまったココアを、ズルズルと音を立てて飲みながら、窓の外をぼんやりと眺める。
空はどこまでも青くて、高い。
……って、あれ?
ガコンッ。
ボタンを押すと同時に聞こえた、落下音。
古びた自販機の取り出し口に手を入れて、買ったばかりのジュースを手にする。
「ココア」と書かれたブリックパックのそれは、じんわりと温かくて、冷えきった手に熱を与える。
意識せぬうちに、季節はすっかり“冬”と呼ぶに相応しくなっていた。
「はぁ……」
「どうしたんだよ?」
廊下を友達と歩きながら、つい溢れたため息。
俺は慌てて「何でもない」と言って、ストローに口を付けた。
流れ込んで来たココアは、かなりぬるい。
ため息の原因は……他でもない、檜山のこと。
自分は逃げているって気付いたはずなのに、未だに逃げ続けてしまっている。
藤原先輩との関係を、円満に終わらせたと教えてくれた檜山。
だったら、もう誰に遠慮することもないはずなのに……どうしてか言い出せなくて。
何もなく、だらだらと過ぎて行く時間と自分に、苛立たずにはいられなかった。
ほとんどなくなってしまったココアを、ズルズルと音を立てて飲みながら、窓の外をぼんやりと眺める。
空はどこまでも青くて、高い。
……って、あれ?



