13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


私と翔が海辺で話した翌日。翔とさやかちゃんが一緒にいるのを、何人か見たらしい。

その日は班行動ではなく、自由行動で……さやかちゃんが翔に告白したという噂も聞いた。

それでいいの?って聞かれたら、良くないに決まってる。

噂を聞いた時、“悔しい”って思った。私の方が先に告白出来たのに……って。

でも、それをしなかったのは私。

翔がどう返事したのか分からないし、そもそも噂が本当なのかも分からないけど、私にはもう何を言う権利もない……。


「……いいのいいの!やっぱり私と翔って、そういう仲にはなれないみたい」

空気を変えたくて、わざと明るく笑ってみせるけど、

「諦めるってこと?」

都は表情を崩さず、真っ直ぐ私の目を見て聞いてきた。

諦める……。

「……うん」

――嘘つき。

頷いた瞬間、自分のことが大嫌いだって思った。

本当は諦めたくなんかないくせに、私の口は聞き分けのいいことばかり言う。

何で私は、こんなに意地っ張りなんだろう……。

この性格が、翔との距離を縮められない原因だ。