私と翔が海辺で話した翌日。翔とさやかちゃんが一緒にいるのを、何人か見たらしい。
その日は班行動ではなく、自由行動で……さやかちゃんが翔に告白したという噂も聞いた。
それでいいの?って聞かれたら、良くないに決まってる。
噂を聞いた時、“悔しい”って思った。私の方が先に告白出来たのに……って。
でも、それをしなかったのは私。
翔がどう返事したのか分からないし、そもそも噂が本当なのかも分からないけど、私にはもう何を言う権利もない……。
「……いいのいいの!やっぱり私と翔って、そういう仲にはなれないみたい」
空気を変えたくて、わざと明るく笑ってみせるけど、
「諦めるってこと?」
都は表情を崩さず、真っ直ぐ私の目を見て聞いてきた。
諦める……。
「……うん」
――嘘つき。
頷いた瞬間、自分のことが大嫌いだって思った。
本当は諦めたくなんかないくせに、私の口は聞き分けのいいことばかり言う。
何で私は、こんなに意地っ張りなんだろう……。
この性格が、翔との距離を縮められない原因だ。



