13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


「……えっ?」

行くって……どこに?

意味が分からなくて、問いかけるみたいに声を出すと、

「ちょっと外出よ」

翔はあっさりと言って、スタスタと歩き始めた。

外……って、

「がっ、外出禁止でしょ!? 先生にバレたら、どうすんのっ!?」
「すぐ戻れば大丈夫だって」
「ちょっと……!」

何を言っても、足を止めようとしない翔。

「私、怒られるとか御免なんだけどっ!」

口ではそんな文句を言いながらも、私の足は迷うことなく翔を追っていた。

本心は……翔と一緒なら怒られてもいいって思ってて、周りの目を確認することすらしなかった。




「気持ちいいーっ!」

「んー!」と、伸びをしながら翔が言う。

連れて来られた先は、ホテルの目の前の海。

いくら沖縄と言えど、夜になると潮風が少し冷たくて……でも、その冷たさが、確かに心地好いかもしれない。

「……ねぇ、何で海なんかに来たの?」

海原を眺める、翔の背中に訊ねてみると、

「修学旅行でこーゆーの、一回やってみたかったんだよね」

そう言って、顔だけで振り向いて、