13センチの片想い。私とアイツの恋の距離



それからずっと、私はモヤモヤした気持ちを抱えていた。

それを感じ取ってか、亜耶の口数も少なくなってしまって……。

せっかくの修学旅行なのに、こんなのいけない。亜耶にも悪い。

だから――。


「今から……会って来ようと思うんだけど」

その日の夜。
夕食をとって、ホテルの部屋に戻って来た私は、亜耶に向かって小さく言った。

「会って来る……って、岡田くんにっ!?」

一度ベッドに腰かけた亜耶だけど、ガバッと立ち上がって、目を丸くする。

数時間前、あんなことがあったばかりだから、亜耶が驚くのも無理はない。

だけど……だから。

「言わなきゃいけないことも、まだ言ってないし……。修学旅行、だし……」

「亜耶が言ったことだよ」と言わんばかりに、チラッと亜耶の顔を見て言うと、亜耶はきょとんとした後、

「そうだね。協力するよ?」

フッと笑顔になって、そう言った。

「協力……は、いらないかな。すぐ戻って来るだろうし」
「えー? とか言って、ふたりでどこか行っちゃうんじゃないの?」

クスクスと笑う亜耶に、私は「バカ」と、顔を赤く染めて返す。