それでも、落ち込む時間がほとんどなかったのは、
「一緒に修学旅行行けるだけでも幸せだよ……」
亜耶が小さな声で、そう呟いたから。
「ふたりで抜け出したいとか、そういうのあったら協力するよ」
一瞬だけ見せた切なそうな表情をすぐに消して、笑顔で私をからかうけど、
「そんなマンガみたいなこと、出来るわけないでしょっ」
その一言は、ちょっと効いた。
亜耶には亜耶の悩みがあって……。
小さな窓から並んだ雲を見て、はしゃぐ亜耶を見ていると、
私はやっぱり、小さなことで悩んでる気がして……。
そして、私達を乗せた飛行機は、沖縄に到着した。



