「佳奈ちゃん、ちょっと気にしすぎっ!」
旅行先へ向かう飛行機の中。
隣に座った亜耶が、少し大きな声で言ったものだから、私は慌てて「亜耶っ」と名前を呼んで注意した。
だけど、そんな私の声は届かず、
「身長差なんてね、イマドキそんなの気にすることないの!女の子の平均身長って、年々高くなってるんだよ?」
周りを気にすることなく、自分の調子で話す亜耶。
二人がけの端の席だし、翔のクラスからは離れているし、まぁ大丈夫かな……と、思った私は、
「うん……」
と、小さく返事するけど、
「でも……とか、思ってるでしょ?」
心の中は見事に見透かされていて、苦笑した。
亜耶の言うことは、最もなのかも知れない。
だけど、私の身長はとうとう170㎝に到達してしまい、平均身長なんか遥かに上回ってしまっている。
だから亜耶の慰めの言葉は、私にとってはあまり効果のないもので……。
「……小さいことで悩んでるって思ってる?」
「うん」
亜耶はたまに、残酷なくらい正直。
迷うことなく頷かれて、グサッと胸に刺さった。



