一年前の今日、自分の気持ちを押し殺していたのは、私だけじゃなかった。
「……ごめんね」
何も知らなくて、何も気付いてあげられなくて、ごめんね。
亜耶は一年間ずっと、自分の気持ちを押し殺してきて……。
だから、さっきの言葉の続き。
続きは……「もう無理しなくていいよ」って、言ってあげたかった。
素直に、泣かせてあげたかった。
「佳奈ちゃん」
私を呼ぶ声にドキッとする。
だって、私の謝った声は花火と重なって、聞こえていなかったはずだったから。
「……ありがとね」
ゆっくりと微笑んだ亜耶。
その瞬間、目からポロッと涙が一粒落ちて……それを見た私は、さっきの亜耶みたいに、ぶんぶんと頭を振った。
私は何もしていない。
というより、むしろ亜耶を傷付けた存在。
罪滅ぼしに唯一出来ることは、こんな……とても小さなことで。
それなのに今、私に向けてくれてる笑顔は……亜耶の本心?
「亜耶は……私のこと、嫌いじゃないの……?」
答えを心に描きながらも、確信が持てなくて、恐る恐る聞いてみた。
「何で?」
微笑んだまま、少し首を傾げて聞き返した亜耶に……
私の目にも涙が浮かんだ。



