13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


一年前の今日、自分の気持ちを押し殺していたのは、私だけじゃなかった。

「……ごめんね」

何も知らなくて、何も気付いてあげられなくて、ごめんね。

亜耶は一年間ずっと、自分の気持ちを押し殺してきて……。

だから、さっきの言葉の続き。
続きは……「もう無理しなくていいよ」って、言ってあげたかった。

素直に、泣かせてあげたかった。


「佳奈ちゃん」

私を呼ぶ声にドキッとする。
だって、私の謝った声は花火と重なって、聞こえていなかったはずだったから。

「……ありがとね」

ゆっくりと微笑んだ亜耶。

その瞬間、目からポロッと涙が一粒落ちて……それを見た私は、さっきの亜耶みたいに、ぶんぶんと頭を振った。

私は何もしていない。

というより、むしろ亜耶を傷付けた存在。

罪滅ぼしに唯一出来ることは、こんな……とても小さなことで。

それなのに今、私に向けてくれてる笑顔は……亜耶の本心?


「亜耶は……私のこと、嫌いじゃないの……?」

答えを心に描きながらも、確信が持てなくて、恐る恐る聞いてみた。

「何で?」

微笑んだまま、少し首を傾げて聞き返した亜耶に……

私の目にも涙が浮かんだ。