「えっ?」
私の発言に、亜耶は戸惑いの声を上げた。
「本当は、私と先輩がまた付き合うことにならなくて、良かったって……そう思ってるんでしょ?」
「そんな……っ!」
珍しく声を張り上げた亜耶の顔は赤くて、怒っているようにも見える。
亜耶の気持ち、全てを否定するわけじゃない。
亜耶は本当に優しいから、藤原先輩の幸せを一番に願ってる……その気持ちは本物だと思う。
でも、
「先輩に謝って来たって言った時、ホッとした顔してたよ」
「っ……!!」
一瞬にして、真っ赤に染まる顔。
そのまま亜耶は、何も言わずに俯いた。
好きな人が自分以外の人と付き合って、平気な人なんて絶対にいない。
ましてやそれが、一度近くなれた人なら……尚更。
私と亜耶は違うけど、恋する気持ちは一緒。
だから、亜耶が無理をしていることくらい……私にだって分かる。
「先輩ね……亜耶に申し訳ないことをしたって言ってたよ」
「……」
亜耶はパッと顔を上げて、私の顔を無言で見つめる。
「やっと亜耶の気持ちが分かったって。……だから」
そこまで言った所で、亜耶は私の腕をギュッと掴んだ。



