13センチの片想い。私とアイツの恋の距離



私達が移動した先は、神社の脇。

誰かいたらどうしようと思いながらも、そこには誰もいなくてホッとする。

どちらが誘ったわけでもなく、私達は神社の横に軽く腰かけた。

耳に入るのは、神社という壁によって、小さく聞こえる祭りの音だけ。


「それで佳奈ちゃん……話って何?」

ゆっくりと口を開いた亜耶の顔からは、さっきまでの笑顔は消えて……微笑んでこそいるものの、何か怯えたような顔。

言わなきゃ……。

亜耶の表情を見て、その気持ちが一層強くなった。

「あのね」

りんご飴を持った手の中には、じんわりとかいた汗。

「今さっきまで……藤原先輩と一緒にいたの」

「えっ……?」

私の顔を見る亜耶は、「どうして?」と言わんばかりの顔をしていて、

「先輩とやり直すことにしてくれたの……?」

ためらいがちに聞いてきた声は、微かに震えて聞こえた。

「ううん、その逆。私はやっぱり先輩とは付き合えないから……ちゃんと謝ってきた」

「そっか……」

「そうだよね」と続けて沈む、亜耶の声。

だけど、

「強がらないでよ」