13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


その指摘通り、先輩達はもう引退していた。
でも、在籍中に話をする気なんて初めからなかった。

私と先輩の関係はみんなが知っていて、一緒にいれば間違いなく目立ってしまう。

それに何より一番の理由は……

「話したい日が、あるの」

藤原先輩と話をするなら、この日。そう決めている日があって、その日に呼び出そうと思っていた。

「会ってくれるか、分かんないけどね」

自信なく笑って言うと、都はパンッとお尻を叩いて、「大丈夫!」と言ってくれた。

「ちょっと。セクハラしないでよ」

白い目で見る私。
だけど、心の中は温かくて、それが溢れるみたいにふっと笑った。


全てが順調……なのかは分からない。

部長をやっていて戸惑うことは多いし、翔との関係だって進展したわけではない。

だけど、「部長として頑張ろう」とか、「藤原先輩と話をしよう」とか、具体的に決めたことがあるだけで、気分は全く違った。


「都……また、話聞いてね」

私が静かに言うと、

「任しといてっ!あ、でも、良い話希望ねっ!」

都は明るい笑顔をくれた。


そして私は、その日を迎える――。