クラスメート達は、じっと私の顔を見る。
やばい…失言しちゃったかも。
「…って、あいつチビだけどねっ!」
軽く笑ってごまかす。
「檜山さんは、またバレー部入るの?」
「うん」
「岡田くんも、またバレー部入るかな?」
「え…」
そういえば…聞いた事がない。
男子バレー部のコートに翔が居るのは当たり前で、私は勝手に頭の中で翔も入部すると決定付けていた。
でも…きっと、
「入るんじゃないかな?」
翔がバレーをやめるなんて、想像つかない。
「じゃあ、あたしマネージャーになろうかなぁ」
「それいいね!」
思い思い勝手に話すクラスメートに苦笑して、私は布団の中に逃げ込んだ。
「佳奈ちゃん寝ちゃうの?」
「うん、ちょっと疲れたから」
「そっか、おやすみ」
「おやすみ」
本当はまだ眠くなんてなかったけど、クラスメートと話をするのは疲れるから嫌だ。
みんな恋の話ばっかりで、始めは翔の事だったけど、気付けば2年の先輩にすごくカッコイイ人がいるとか…話は飛んでいた。
そんな中…私は、
翔…部活どうするんだろ?
そればっかりを考えていた。



