♪佳奈side♪
「あっつー」
あまりの暑さに、つい漏れた独り言。
この前までは、部活後に体育館から外へ出ると、涼しかったはずなのに、今はもう差ほど涼しいとは思えない。
暗かったはずの校門への道も明るくて、空を見上げれば……まだオレンジ色。
長居する太陽が、ほんの少しだけ憎く思える季節……夏になっていた。
「佳奈っ!かーなっ!」
やけにテンションの高い呼び声が聞こえて、私は空から前方へ視線を移す。
すると、校門の横で大きく手を振る人が目に飛び込んで来た。
「都っ!?」
思いがけない人物に、自然と校門まで駆け足になる。
「えっ、何?どうしたのっ?」
今日は会う約束なんてしていなくて、何かあったのかと心配になる……けど、
「いやー、そろそろ佳奈が、都さまに会いたくなる頃じゃないかなーと、思いましてっ」
ニヤニヤと笑って、いつもの調子の都に、肩の力が一気に抜けた。
「……おあいにくさま。間に合ってるんですけど」
「えーっ!せっかく来たのにヒドっ!」
剥れる都に苦笑していると、
「佳奈ちゃん、遅くなってごめんっ!」
今度は後ろから、誰かに呼ばれた。
「あっつー」
あまりの暑さに、つい漏れた独り言。
この前までは、部活後に体育館から外へ出ると、涼しかったはずなのに、今はもう差ほど涼しいとは思えない。
暗かったはずの校門への道も明るくて、空を見上げれば……まだオレンジ色。
長居する太陽が、ほんの少しだけ憎く思える季節……夏になっていた。
「佳奈っ!かーなっ!」
やけにテンションの高い呼び声が聞こえて、私は空から前方へ視線を移す。
すると、校門の横で大きく手を振る人が目に飛び込んで来た。
「都っ!?」
思いがけない人物に、自然と校門まで駆け足になる。
「えっ、何?どうしたのっ?」
今日は会う約束なんてしていなくて、何かあったのかと心配になる……けど、
「いやー、そろそろ佳奈が、都さまに会いたくなる頃じゃないかなーと、思いましてっ」
ニヤニヤと笑って、いつもの調子の都に、肩の力が一気に抜けた。
「……おあいにくさま。間に合ってるんですけど」
「えーっ!せっかく来たのにヒドっ!」
剥れる都に苦笑していると、
「佳奈ちゃん、遅くなってごめんっ!」
今度は後ろから、誰かに呼ばれた。



