とても嬉しい……だけど、とても怖い。
告白した時、何も言わなかった翔。その翔が私を呼び止めるなんて、そのことで言いたいことがあるからで……。
翔の中で、答えが出たに他ならない。
そして、その答えはきっと――。
「檜山、俺」
「あっ!えと……職員室で何してたのっ?」
翔の口が何かを告げようとしたのを聞いて、私はそれを掻き消すように咄嗟に話していた。
「え……」
「出てくるの遅かったから、何してたのかなって」
自分が何を言えばいいか、考える余裕すらなかった。
ただ、聞きたくなくて。
話を逸らしたくて。
「もしかして……部長に選ばれた、とか?」
普段の私なら慎重になって、絶対に聞かないはずのことを聞いていた。
「……へ?何だそれ」
眉が上がった翔の表情に、「いけない」と気付くけど……もう既に時遅し。
「俺はちょっと担任と話し込んでただけだけど……まさか檜山、お前部長になんの?」
「……」
やってしまった……と、思った。
まだ本当に決定したわけではなくて。言わなくても良いことなのは、間違いない。



