13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


とても嬉しい……だけど、とても怖い。

告白した時、何も言わなかった翔。その翔が私を呼び止めるなんて、そのことで言いたいことがあるからで……。

翔の中で、答えが出たに他ならない。

そして、その答えはきっと――。


「檜山、俺」
「あっ!えと……職員室で何してたのっ?」

翔の口が何かを告げようとしたのを聞いて、私はそれを掻き消すように咄嗟に話していた。

「え……」
「出てくるの遅かったから、何してたのかなって」

自分が何を言えばいいか、考える余裕すらなかった。

ただ、聞きたくなくて。
話を逸らしたくて。

「もしかして……部長に選ばれた、とか?」

普段の私なら慎重になって、絶対に聞かないはずのことを聞いていた。

「……へ?何だそれ」

眉が上がった翔の表情に、「いけない」と気付くけど……もう既に時遅し。

「俺はちょっと担任と話し込んでただけだけど……まさか檜山、お前部長になんの?」

「……」

やってしまった……と、思った。
まだ本当に決定したわけではなくて。言わなくても良いことなのは、間違いない。