「岡田、佳奈ちゃんのこと……ちゃんと好き、なんじゃん」
「え……?」
俺が檜山のことを……好き?
「佳奈ちゃんと俺が付き合うの、嫌なんだろ?それって佳奈ちゃんが好きだからだと思うけど?」
「……」
苦笑する先輩に、何も言えなくなった。
俺が檜山を好きだなんて、有り得ない。
だって、俺が好きだったのは苺先輩で……檜山とは全くタイプの違う人。
それに檜山とは喧嘩ばかりで恋愛対象とか、そんな風に思ったことなんてなかった。
――いや、思ってた……?
最近の檜山は何だか様子がおかしくて、その度に心配になったり、ドキッとしたりしていて……。
その感情は苺先輩に抱いたものと、似てなくもない気が……する。
もしかして……もしかして、まさか俺――。
「やっと気付いた?」
藤原先輩は、クスッと短く笑って、
「俺のこと、気にしなくていいから」
穏やかにそう告げると、荷物を持って背を向けようとした。
「せっ……先輩っ!!」
俺はそんな先輩を、咄嗟に呼び止める。
「先輩も檜山のこと、好きなんですよね!?」



