13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


「岡田、佳奈ちゃんのこと……ちゃんと好き、なんじゃん」

「え……?」

俺が檜山のことを……好き?

「佳奈ちゃんと俺が付き合うの、嫌なんだろ?それって佳奈ちゃんが好きだからだと思うけど?」

「……」

苦笑する先輩に、何も言えなくなった。


俺が檜山を好きだなんて、有り得ない。

だって、俺が好きだったのは苺先輩で……檜山とは全くタイプの違う人。
それに檜山とは喧嘩ばかりで恋愛対象とか、そんな風に思ったことなんてなかった。

――いや、思ってた……?

最近の檜山は何だか様子がおかしくて、その度に心配になったり、ドキッとしたりしていて……。

その感情は苺先輩に抱いたものと、似てなくもない気が……する。

もしかして……もしかして、まさか俺――。


「やっと気付いた?」

藤原先輩は、クスッと短く笑って、

「俺のこと、気にしなくていいから」

穏やかにそう告げると、荷物を持って背を向けようとした。

「せっ……先輩っ!!」

俺はそんな先輩を、咄嗟に呼び止める。

「先輩も檜山のこと、好きなんですよね!?」