13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


だからそれは、とても簡単に出来てしまうことなのに……

檜山の腕を掴むどころか、檜山の前に立てない、檜山と目を合わせることすら出来ない、そんな俺がいた。


頭から離れない、檜山の泣き顔。

子供みたいに泣きじゃくる、あんな檜山は初めてで……

“壊してしまった”

そう思った。


俺が近付いたら、目を合わせたら、また壊してしまう……

そんな気がして、怖くて近付けない。


このままは“嫌”だって、それはハッキリ分かるのに、

どうして“嫌”なのか、
何が“嫌”なのか、
どうすればいいのか、

それは全く分からなくて、


ただ、お互いに避け合う、

静かすぎる日々が過ぎていた――。