でも、これ以上落ち込んでいても、昨日の告白がなかったことになるわけではない。
落ち込んでいても、都や家族、周りを心配させるだけで……
自分の心も辛くなるだけで……。
だったら私は、“私らしく”前を向いてる方が良い。
……多少、無理をしても。
「うん、そうよね!そう!」
自分自身に気合いを入れるため、私は言いながら頬を叩いて、
「私もレポート書こっ!」
机に手をついて、立ち上がった。
「……佳奈、復活?」
勉強机から教材を探す私に、都が声をかける。
私は振り返らずに「うん」と、軽く返事をする。
「ならいいけど。何かあったら、いつでも電話しなよ」
聞こえた都の声は穏やかで、微笑んだ表情が想像出来て、その優しさにまた弱くなってしまいそうになった。
「……ありがと」
面と向かっては言えなくて、背中を向けたまま言ったお礼。
だけど、部活を休んでまで一緒にいてくれる都には、本当に感謝している。
都がいてくれて良かった……なんて言ったら、調子に乗るから絶対に言わないけど。
辛い時、近くにいてくれる人がいることに……温かくなる気持ち。



