13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


友達が言ったこと全て、「違うだろ」って思いながらも、完全に否定することは出来なかった。

むしろ、「そうかもしれない」って、思う気持ちの方が強くなっていて……。

真相を知りたかった。
檜山の口から、ちゃんと。



それで――



俺のことが、好きだった……?

頭の中を、ぐるぐる回っている言葉のひとつ。

藤原先輩のことを気にしていたはずなのに、そんなことどうでもよくなるくらい、

「好き」

の一言に、衝撃を受けた――。


何の物音もしない廊下……な、はずなのに、うるさい。

頭の中の声が……うるさい。

『鈍すぎんのよ!私翔のこと、中学の時から好きだったんだよっ!?』

そんなん言われたって、分かるわけねーじゃん……。

『何で何も言わないのっ!?』

それは、自分でもどうしたらいいか、分からなかったからで。


涙を流しながら声を上げる檜山の顔が、声が、頭から離れない。

もしかしたら俺は、檜山に最低なことを言ってしまったのかもしれない。

それ以前に、「付き合う?」なんて、最低なことをしてしまったかもしれない。


どうして気付かなかったんだろう。

よく考えてみれば檜山は、軽々しく誰かと付き合うような奴じゃないのに――。