友達が言ったこと全て、「違うだろ」って思いながらも、完全に否定することは出来なかった。
むしろ、「そうかもしれない」って、思う気持ちの方が強くなっていて……。
真相を知りたかった。
檜山の口から、ちゃんと。
それで――
俺のことが、好きだった……?
頭の中を、ぐるぐる回っている言葉のひとつ。
藤原先輩のことを気にしていたはずなのに、そんなことどうでもよくなるくらい、
「好き」
の一言に、衝撃を受けた――。
何の物音もしない廊下……な、はずなのに、うるさい。
頭の中の声が……うるさい。
『鈍すぎんのよ!私翔のこと、中学の時から好きだったんだよっ!?』
そんなん言われたって、分かるわけねーじゃん……。
『何で何も言わないのっ!?』
それは、自分でもどうしたらいいか、分からなかったからで。
涙を流しながら声を上げる檜山の顔が、声が、頭から離れない。
もしかしたら俺は、檜山に最低なことを言ってしまったのかもしれない。
それ以前に、「付き合う?」なんて、最低なことをしてしまったかもしれない。
どうして気付かなかったんだろう。
よく考えてみれば檜山は、軽々しく誰かと付き合うような奴じゃないのに――。



