「は!?」
今度は俺が友達の発言に固まると、
「いや、これは正しいかどうか分かんねーから!」
友達は慌てて訂正しながら、「でも」と深刻な顔で続ける。
「翔が檜山さんと付き合い始めたのっていつ?」
「……年明けて、学校始まってすぐだけど」
「藤原先輩と檜山さんが別れたのも……ちょうど同じ時期なんだ。それで、これは俺の勝手な憶測だから信じなくていいけど……」
友達の言葉の続きに、嫌な予感が走る。
「檜山さん、翔と付き合うことになったから、藤原先輩と別れたのかな……って」
「……」
「何となく、翔のこと好きそうな気がしてたし」
……声が出せない。
「そんなことあるわけねーじゃん」って笑いたいのに、声が出せない。
「あ、お前に別れろって言いたいわけじゃないから!お前らが付き合いたいんなら、それはそれで良いと思う」
友達の言葉は、頭に入っているようで入ってなくて。
ザワザワとする気持ち。
「ただ、先輩が引退するまでは、上手くやれってことで……って、翔っ!?」
友達の話を最後まで聞こうともせずに、俺は走り出していた。
向かった先はもちろん、檜山のところ――。



