少しだけ間があった。
だけど、すぐに翔は笑った。
「何?檜山、妬いてんの?」
「は?」
「檜山も俺と仲良くなりたい?」
「ふざけないでよ、誰があんたみたいなチビと…」
私はプイッと翔から顔を反らす。
「言うと思った。こっちも檜山みたいな大女お断りだし」
ズキン…
何気ない喧嘩言葉。
中学の時から幾度となく聞いてるのに、今日は胸に刺さる様に感じた。
結局、その後すぐにチャイムが鳴ってしまって、質問に対する答えははぐらかされた。
だけど、私には分かった。
私が質問した時、翔は一瞬無表情になったから。
翔はやっぱり本気…。
本気で告白したんだ-…。
相手は…2年生…。
多分…昨日の……小さな先輩。
私は大きい。
翔は小さい。
翔が恋をしたのは
小さな女の子-…。



