13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


少しだけ間があった。

だけど、すぐに翔は笑った。

「何?檜山、妬いてんの?」
「は?」
「檜山も俺と仲良くなりたい?」
「ふざけないでよ、誰があんたみたいなチビと…」

私はプイッと翔から顔を反らす。

「言うと思った。こっちも檜山みたいな大女お断りだし」

ズキン…

何気ない喧嘩言葉。
中学の時から幾度となく聞いてるのに、今日は胸に刺さる様に感じた。


結局、その後すぐにチャイムが鳴ってしまって、質問に対する答えははぐらかされた。



だけど、私には分かった。

私が質問した時、翔は一瞬無表情になったから。

翔はやっぱり本気…。

本気で告白したんだ-…。


相手は…2年生…。

多分…昨日の……小さな先輩。


私は大きい。

翔は小さい。

翔が恋をしたのは

小さな女の子-…。