そして迎えた放課後――。
翔は部活に来ないような気がしてた。
……のに、体育館には部活の準備をする翔の姿があって、びっくりした。
「あっ!檜山っ……」
目が合って、私の名前を読んだ翔。
だけど私は、逃げるように背を向け、体育館倉庫へと足を進める。
“追って来られたらどうしよう”
そう心配するけど、翔を呼ぶ男子の声がすぐにして、翔は捕まったみたいだった。
「お前、先輩と付き合い始めたってホントっ!?」
微かに聞こえた男子の質問。
――やめて。聞きたくない。
私の足は自然と、駆け足になっていた。
教室では、あんなに翔のことを気にしていたくせに、
真実を知りたいくせに、
いざ知りそうになると、怖かった。
『津田先輩と付き合うことになったから、別れて』
そう言われるのが怖くて、
私は必死に翔を避けていた――。



