思い返せば、翔と一緒に帰らなくなったのって、私の背が伸びてから。
口喧嘩をするようになったのも、私の背が伸びてから。
それまでは、周りの女子と変わらなかったのに……。
「……」
やっぱり、この身長が私の邪魔をしてるんだ――。
改めて実感して、ひとり落ち込んで黙り込んでしまった私を、
「なぁ……ちょっと言ってもいい?」
翔の声が引き戻す。
「何……?」
“言ってもいい?”なんて、何かを期待せずにはいられなくて、ドキドキしながら翔を見た。
けど、翔の口から出た言葉は……
「檜山ノリ悪すぎ!檜山が喋ろっつったんだから、もうちょっとまともな返事しろよ!」
「……」
……そうだよね。
翔の言うことは正論だし、何より期待した私がバカだった。
だけど、どうしてだろう。何か……ムカツクッ!
「翔が、そんな微妙な話するからでしょ!?」
「はぁ?じゃあ、どんな話すればいいんだよ!」
「昨日のあのテレビ面白かったねーとか、色々あるでしょ!?」
「……せっかく話してやってんのに、うぜー」
小さくため息をつく翔に、「話してやってるって何よ」と、これまた可愛くないことを言いながら、自分って本当にあまのじゃくだと思う。



