13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


苺先輩と西藤先輩のこと、“良かった”って思う気持ちは本物なのに、「西藤先輩はチョコもらったんだろうな……」なんて、嫉妬みたいな気持ちを抱いたりもしていて……。

「……はぁ」

教室に戻って席に着いた俺は、頬杖をついてため息をついた。


「翔」

誰かが机の前に立って、俺を呼ぶ。

……もう期待したりしない。

自棄になって、聞こえているのに、わざと無視をする。

すると、

「翔っ!」
「っ!?」

そいつは俺の耳元で大きな声を出して、俺は椅子から落ちかけた。

「っ!何すんだよっ!!」
「耳が遠くなったのかと思って」

ツンとした態度で答えるのは、檜山。

「耳元で叫ばなくったって聞こえてるよっ!」
「ふーん。じゃあ、無視してたんだ?」
「……」

そう言われると、悪いのは俺のような気がして、何も言えない。

「……何だよ?」

檜山から顔を背ける形で、また頬杖をついて、用件を聞いてみる。

「チョコ、いくつもらったの?」
「そんなん檜山に関係な……」

言いながら、パチッと目を開く。

いや、関係あんのか……?
だって檜山と俺って――。

バッと顔を上げて、檜山の方へと振り返った。