☆翔side☆
「さみっ……」
朝の風は肌を刺すように冷たくて、俺は身震いしながら、首に巻いたマフラーを口元まで上げる。
寒いと感じ始める頃まで、決まって立ち止まっていた場所。
そこを素通りして、学校へ向かうのにも、もう馴れた。
隣に誰もいないことに、もう馴れた。
……本当に馴れたはずなのに、ほんの少し切ないのは、きっと冬という季節のせいだ。
「岡田くんっ!」
背後から突然名前を呼ばれて振り返ると、クラスメイトの女子。
呼び方で違うと分かっているのに、心の底で期待した自分が恥ずかしい。
クラスメイトは、走って来たのか息を弾ませていて、顔は少し赤みをおびている。
「おはよ」
俺が軽く挨拶すると、
「おはよっ!あのねっ……」
肩にかけた鞄を下ろして、ファスナを開ける。
そして、鞄の中から何かを取り出すと、
「これっ!」
俺の目の前に差し出したのは、ピンクの包装紙で包まれた、四角い箱。
「え……」
反射的に、とりあえず受け取る。
「あ、渡したかっただけだから!返事とかいらないからっ!」
それだけ言うと、クラスメイトは鞄を肩にかけ直して、走り去った。
「さみっ……」
朝の風は肌を刺すように冷たくて、俺は身震いしながら、首に巻いたマフラーを口元まで上げる。
寒いと感じ始める頃まで、決まって立ち止まっていた場所。
そこを素通りして、学校へ向かうのにも、もう馴れた。
隣に誰もいないことに、もう馴れた。
……本当に馴れたはずなのに、ほんの少し切ないのは、きっと冬という季節のせいだ。
「岡田くんっ!」
背後から突然名前を呼ばれて振り返ると、クラスメイトの女子。
呼び方で違うと分かっているのに、心の底で期待した自分が恥ずかしい。
クラスメイトは、走って来たのか息を弾ませていて、顔は少し赤みをおびている。
「おはよ」
俺が軽く挨拶すると、
「おはよっ!あのねっ……」
肩にかけた鞄を下ろして、ファスナを開ける。
そして、鞄の中から何かを取り出すと、
「これっ!」
俺の目の前に差し出したのは、ピンクの包装紙で包まれた、四角い箱。
「え……」
反射的に、とりあえず受け取る。
「あ、渡したかっただけだから!返事とかいらないからっ!」
それだけ言うと、クラスメイトは鞄を肩にかけ直して、走り去った。



