やっぱり都も、最低だって思うよね……。
嫌われるのを恐れながらも、返ってくるだろう冷たい言葉を覚悟する……けど、
「いいんじゃない?」
「……えっ」
私はうつむいた顔をパッと上げて、都を見る。
「理性がちゃんと保てるくらいの想いなら、誰も恋愛で悩んだりしないよ。
それに、佳奈は普段我慢しすぎだから、そのくらいで調度いいと思うよ」
商品を眺めながら、都が口にした言葉。
私はそれを聞いて、逃げるように棚の後ろへ回った。
「……っ」
喉の奥が痛い。
込み上げる涙を我慢する。
都の予想以上に優しい言葉。
それは……私の欲していた言葉だった。
自分の行動を自分で否定しながら、誰かに肯定して欲しかった。
私がしてしまったことは悪いことで、それはどうやっても変わらないけれど……誰かひとりで良いから、気持ちを分かって欲しかった。
「ねぇ佳奈ー。こんなチョコとかどうよ?」
何事もなかったように、いつもの調子で、都がひょっこり顔を出す。
手にしていたチョコレートは、露骨に“大好き”と、書かれているもの。
「……絶対イヤ」
私は一言そう言って、プイッと顔を背けた。



