☆翔side☆
「すみません、遅れました!」
化学室のドアを開けると、みんなが一斉にこっちを向いた。
教壇の気難しそうな男の先生は、一度真上にある時計を見た後、「どうしたんだ?」と短く聞く。
「檜山さんが廊下で気分悪そうにしてたんで、保健室に連れて行ってました」
「分かった。席に着きなさい」
出席簿にチェックを入れる先生を横目に、俺は小走りで席へと着いた。
するとすぐ、トントン……と、軽く肩を叩かれる感触。振り返ると、真後ろにいたのは女子で、
「佳奈、体調悪かったの?」
と、聞いてきた。
はっきりとは覚えていないけど、確か檜山と一緒に教室を出ていたような気がする。
体調悪かったの?……って、
「気付かなかった?」
「うん、ちょっとぼーっとしてたけど、佳奈何も言わなかったし。着いたらいないから、びっくりしてた」
「そっか」
「体調悪いなら、言ってくれれば良かったのに……」
本当、言えばいいのに……。
そう思いながら、俺はまた前を向いた。
檜山って、自分のことを極端に我慢する癖がある。
中学の時、怪我しているのを黙って、試合に出ようとしたこともあったっけ……。
「すみません、遅れました!」
化学室のドアを開けると、みんなが一斉にこっちを向いた。
教壇の気難しそうな男の先生は、一度真上にある時計を見た後、「どうしたんだ?」と短く聞く。
「檜山さんが廊下で気分悪そうにしてたんで、保健室に連れて行ってました」
「分かった。席に着きなさい」
出席簿にチェックを入れる先生を横目に、俺は小走りで席へと着いた。
するとすぐ、トントン……と、軽く肩を叩かれる感触。振り返ると、真後ろにいたのは女子で、
「佳奈、体調悪かったの?」
と、聞いてきた。
はっきりとは覚えていないけど、確か檜山と一緒に教室を出ていたような気がする。
体調悪かったの?……って、
「気付かなかった?」
「うん、ちょっとぼーっとしてたけど、佳奈何も言わなかったし。着いたらいないから、びっくりしてた」
「そっか」
「体調悪いなら、言ってくれれば良かったのに……」
本当、言えばいいのに……。
そう思いながら、俺はまた前を向いた。
檜山って、自分のことを極端に我慢する癖がある。
中学の時、怪我しているのを黙って、試合に出ようとしたこともあったっけ……。



