♪佳奈side♪
「…な……佳奈っ!」
休憩時間の騒がしい教室。
頬杖をついて考え事をしていた私は、友達の呼ぶ声に慌てて顔を上げた。
「何っ?」
目の前には二人の友達。
「何、じゃないよー。次、移動教室!置いてくよ?」
「あ…ごめん」
周りを見れば、次々と教室を出ていくクラスメート達。
頭の中は他のことでいっぱいで、移動教室とか、すっかり忘れていた。
机の中から、教科書などを慌てて取り出して、席を立つ。
「何かあったの?今日ずっと、ボーッとしてるよ?」
「え……」
何か…。ありまくりだけど……言えない。
「ううん、何でもない」
私は笑った。
“何でもない”と、言いながら、またボーッとしてる。
私は二人並ぶ友達の背中を、黙って着いて行く…けど、歩く早さが違って、だんだんと開いていく距離。
お喋りに夢中になっていて、二人は気付く様子はない。
ずっと考えていることは…他でもない、藤原先輩のこと。
……変なの。
付き合っている時よりも、別れてからの方が、気になるなんて。
でも、そういうものなんだと思った。
人をふるって、そうい…う……。
「…な……佳奈っ!」
休憩時間の騒がしい教室。
頬杖をついて考え事をしていた私は、友達の呼ぶ声に慌てて顔を上げた。
「何っ?」
目の前には二人の友達。
「何、じゃないよー。次、移動教室!置いてくよ?」
「あ…ごめん」
周りを見れば、次々と教室を出ていくクラスメート達。
頭の中は他のことでいっぱいで、移動教室とか、すっかり忘れていた。
机の中から、教科書などを慌てて取り出して、席を立つ。
「何かあったの?今日ずっと、ボーッとしてるよ?」
「え……」
何か…。ありまくりだけど……言えない。
「ううん、何でもない」
私は笑った。
“何でもない”と、言いながら、またボーッとしてる。
私は二人並ぶ友達の背中を、黙って着いて行く…けど、歩く早さが違って、だんだんと開いていく距離。
お喋りに夢中になっていて、二人は気付く様子はない。
ずっと考えていることは…他でもない、藤原先輩のこと。
……変なの。
付き合っている時よりも、別れてからの方が、気になるなんて。
でも、そういうものなんだと思った。
人をふるって、そうい…う……。



