13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


今さっきまで、藤原先輩と一緒に居たのに、
“話がある”なんて、気になる発言だってされたのに、

先輩が教室に来たときも、廊下で話しているときも、
私の頭の中はずっと、「翔に見られたらどうしよう」ってことばかりで…

おかしいくらい、翔のことでいっぱいだった…。


「佳奈、今の人って誰?」

茫然と立ち尽くす私に、クラスメートがニヤニヤしながら、話し掛けて来た。

「……バレー部の先輩…だよ」

本当は、クラスメートが期待した通りの人。

だけど私は、“彼氏”だと言えなかった。

今までみたいに、からかわれるのが嫌だとか、恥ずかしいとかじゃない…。


自分の気持ちが、ごまかせなくなっていた。


藤原先輩と付き合っていながら、翔と付き合うと言い出した私。

これからどうするか…答えはもう見えている。


“話があるんだ”

そう言った藤原先輩。

私も…

私も話をしなくちゃ−…。



そして、放課後を迎えた。