13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


「可愛そうだから…って、そんなお節介いらねーよ!」
「…あっそ」

私はこんなに胸が苦しいのに、あくまで翔はいつもの態度で、悲しい気もすれば、ムカつく気もする。

「そんなこと言ってたら、誰も翔の彼女になんか、なってくれないんだからね」

素直になるのは、凄く難しいのに、何で気持ちを隠そうとすることは、簡単なんだろう。

「檜山、俺が結構モテるの、知らねぇの?」
「しらなーい。翔がいつモテたのよ?たった今フラれた人が」

こんなこと言いたいわけじゃないのに…私の口から出るのは、捻くれたことばかり。

「…」

返事をしない翔。

「ちょ、ちょっと…何か言い返し−…」

怒ってしまったのかと、焦って翔を見ると、怒るどころか…

物寂しげに、微笑んでいた。

「確かに…好きな人にフラれてちゃ、意味ないよな」

静かにに呟いて、翔は立ち上がる。
その瞬間、フッと冷たい風が小さく吹き抜けた。

違う…違う…。

私は翔にこんな顔をさせる為に、ここに来たんじゃないのに!

「翔っ」
「…いいよ」