良かった…安心した…。
そう思う気持ちと、
やっぱり“女の子”としては、見られないんだ…と、実感して落胆する気持ち。
その二つが混ざり合い、複雑な気持ちになる。
だけど、大きな気持ちは後者かもしれない。
悔しい…情けない…。
目頭が熱くなり、込み上げて来る感情。
私は唇を噛んで、バレないように必死に我慢する。
そんな私の心境も知らないで、翔はまだ笑ってる。
「あれだろ、誰でもいいから彼氏が欲しいんだろ?」
冗談って感じの、軽い翔の発言に、
「ち!違うしっ!そんなに私、軽くないっ!」
つい、本気で否定していた。
やばっ…こんなこと言っちゃ、ダメ。
翔は私のことなんて、何とも思っていない。それがはっきりと判明した今、気持ちを知られても…上手くはいかない。
下手したら“友達”という関係さえ、壊してしまうことになる。
それだけは避けたくて、
「…翔が可愛そうだから、相手してあげようかなって思っただけよ!」
咄嗟に口から出た、言い訳。
言ってることが矛盾して、めちゃくちゃだ…。
でも今の私に、良い言い訳を思い付くほどの、余裕はなかった。



