13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


良かった…安心した…。

そう思う気持ちと、

やっぱり“女の子”としては、見られないんだ…と、実感して落胆する気持ち。

その二つが混ざり合い、複雑な気持ちになる。
だけど、大きな気持ちは後者かもしれない。

悔しい…情けない…。

目頭が熱くなり、込み上げて来る感情。

私は唇を噛んで、バレないように必死に我慢する。

そんな私の心境も知らないで、翔はまだ笑ってる。


「あれだろ、誰でもいいから彼氏が欲しいんだろ?」

冗談って感じの、軽い翔の発言に、

「ち!違うしっ!そんなに私、軽くないっ!」

つい、本気で否定していた。

やばっ…こんなこと言っちゃ、ダメ。

翔は私のことなんて、何とも思っていない。それがはっきりと判明した今、気持ちを知られても…上手くはいかない。
下手したら“友達”という関係さえ、壊してしまうことになる。

それだけは避けたくて、

「…翔が可愛そうだから、相手してあげようかなって思っただけよ!」

咄嗟に口から出た、言い訳。

言ってることが矛盾して、めちゃくちゃだ…。

でも今の私に、良い言い訳を思い付くほどの、余裕はなかった。