絶対に有り得ないから…
知りたくなった。
夢の続きを…知りたくなった。
これ以上突き進んではダメだと、心の中で強く警告音が鳴る。
だけど、
「……うん」
私は静かに頷いてしまった。
更に上がる心拍数。
私の顔は今、きっと真っ赤だと思う。
翔の顔は…見れるわけがない。
だから、私の赤い顔が見えているかは、分からない。
でも、“翔と付き合いたい”と、はっきり意思表示してしまった私。
…もう、引き返せない。
この後の展開を知りたかったはずなのに、後悔の念に襲われる。
逃げたい…逃げたい…
聞きたくない−…!
ギュッと目をつぶった瞬間だった。
「…ぷっ…」
笑いを堪えて、吹き出したような声に顔を上げると、
「檜山が彼女とか、考えらんねー」
翔は笑っていた。
…そうだ……そうだよね。
普通すぎる翔の返事と態度に、まるで金縛りでも解けたかのように、体中の力がストンと抜ける。
本気になんて…するわけないよね…。



