☆翔side☆
やっぱり、キミは期待を裏切らない。
やっぱり、そんなキミが好きだ。
部活中、体育館の扉の横に苺先輩の姿を見付けて、そう思った。
遠慮がちに手を振る苺先輩に、俺は笑い掛け、先輩の打つボールを拾う手を止める。そして、
「すみません、ちょっと抜けていいですか?」
部長である藤原先輩に許可を得て、部活を抜け出した。
「なんかごめんね…大丈夫?」
「大丈夫。あっ、移動する?」
体育館の外は内と一変した空気で、風がかなり冷たい。
「ううん…すぐ終わるからここで」
俺が「うん」と頷くと、苺先輩の顔からは笑顔が消え、
「あの…」
何かを言おうとして、言葉を詰まらせる。
何を言おうとしているのか、分かってはいるけど…あえて言葉は掛けず、ただ静かに見守っていた。
すると、苺先輩は様子を伺うように、俺の顔をそっと見る。
躊躇った表情の苺先輩。
大丈夫だよ…。
微笑んで見せると、気持ちが伝わったのか、ゆっくりと口を開いてくれた。
「あたしね…知ってると思うけど、西藤くんと付き合ってる」
やっと聞けた…。
その言葉が聞きたかった。
やっぱり、キミは期待を裏切らない。
やっぱり、そんなキミが好きだ。
部活中、体育館の扉の横に苺先輩の姿を見付けて、そう思った。
遠慮がちに手を振る苺先輩に、俺は笑い掛け、先輩の打つボールを拾う手を止める。そして、
「すみません、ちょっと抜けていいですか?」
部長である藤原先輩に許可を得て、部活を抜け出した。
「なんかごめんね…大丈夫?」
「大丈夫。あっ、移動する?」
体育館の外は内と一変した空気で、風がかなり冷たい。
「ううん…すぐ終わるからここで」
俺が「うん」と頷くと、苺先輩の顔からは笑顔が消え、
「あの…」
何かを言おうとして、言葉を詰まらせる。
何を言おうとしているのか、分かってはいるけど…あえて言葉は掛けず、ただ静かに見守っていた。
すると、苺先輩は様子を伺うように、俺の顔をそっと見る。
躊躇った表情の苺先輩。
大丈夫だよ…。
微笑んで見せると、気持ちが伝わったのか、ゆっくりと口を開いてくれた。
「あたしね…知ってると思うけど、西藤くんと付き合ってる」
やっと聞けた…。
その言葉が聞きたかった。



