13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


自分の好きな人が他の男と結ばれて、“良かった”なんて思っている俺は、お人よしだろうか。

それでもいい。
苺先輩が幸せだと思うと、笑顔になれる…そんな自分の方が好きだから。


ただ…ひとつだけ、心が晴れないことがある。


ポケットから取り出した携帯電話。

開いて見ると、着信もメールも来ていなくて、肩を落とす。

今日…というより、冬休みに入ってから、苺先輩と一度も話していなければ、会ってもいない。

なのに、苺先輩たちが付き合い始めたのはクリスマスだとか、流出元の分からない情報が、第三者からどんどん入って来て…。

付き合っているという事実すら、クラスメートに聞かされたものだった。


俺に会いにくいのは、すごく分かる。

だけど、ちゃんと苺先輩の口から、報告を受けたい。


そう思わずにはいられなくて、ずっと待っていた。

放課後になっても、連絡は今だない。

だけど、苺先輩は絶対に来てくれる。


根拠なんてないけど…
そう信じていた。