13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


そのまま、無言で自分の机の上の鞄を取って、足早に教室を後にした。

さやかちゃんに謝った通り、彼女の発言に共感する気持ちもあれば、少しムッとした気持ちも正直あった。

翔と津田先輩の、今の関係なんて分からない。

でも、津田先輩が翔に会って、どうしたいのかは、何となく分かる気がする。

少なくとも、翔に片思いをしている人が不安に思うような、中途半端なことは絶対しない。

そう確信しているから…私は津田先輩に、翔の居場所を教えた。


津田先輩のこと、

苦手だけど…嫌いじゃないから。



玄関に着いて、下駄箱から靴を取ろうとする。

そこで私の動きは止まった。

……大丈夫…かな…?

ふと思い出すように考えた、翔のこと。

津田先輩が何をするのか、想像がつくからこそ、心配になった。

ひとりで大丈夫かな…。

靴へと伸ばした手を、引き戻そうとして…またすぐ靴に手を伸ばした。

私が心配したって、迷惑なだけだよね…。

今朝の翔の私を見た顔が、頭に浮かぶ。

嫌われてるんだから…。

これ以上関わったら、もっと嫌われる。だから、帰ろう。

そう自分に言い聞かせて、靴を持ち上げた。


でも−…。