13センチの片想い。私とアイツの恋の距離



それから、学校は一日中、先輩たちの話で持ち切りだった。

今朝の翔の発言によって、うちのクラスは落ち着かざるを得なかったけど、
一歩教室から出れば、必ずと言っていいほど、聞こえてくる噂話。

誰かと誰かが別れて、誰かと付き合い始めた。

そんなことで、こんな騒ぎになるなんて、まるで芸能人みたい…。

王子先輩たちに興味のない私は、そんな様子を冷やかな目で見ていた。

ただ…気になるのは、翔。

休憩時間になると、バレー部の仲間たちや、他クラスの友達、果てには全く知らない人たちまで…翔を見に来ていた。

翔も騒動の渦中の人物…。

心配で、気になって…でも話し掛ける勇気は出なくて、ずっと遠目に見ていた。

野次馬なんて放っておけばいいのに、誰かが聞きに来る度、翔は「津田先輩と付き合っていなかった」と、いう事実を説明していた。

津田先輩が悪く言われないように、ちゃんと。


私はその姿に胸が苦しくなった。

本当に津田先輩のことが好きだったんだ…って、実感して。


そして…迎えた放課後。