翔の行動に、騒がしかった教室が、しん…と静まり返る。
みんなの視線は、翔ただ一人へ。
「もう一回言うけど…」
それでも、怯む様子なんて全く見せず、怠そうに口を開いた翔。
告げられた真実は…
「俺、先輩と付き合ってなんかないから!」
「え…」
意味が…分からない。
付き合ってないって…どういうこと…?
理解出来ないのは、私だけじゃなかったみたいで、一気にざわつく教室。
「翔!お前、あの小さい先輩のこと好きって言ってたじゃん」
クラスメートの男子が面白半分で言うと、
「だから、ただ俺が片思いしてただけ!付き纏ってたから、そういう風に見えたかもしんないけど…実はすぐにフラれてんだよ。
恥ずいから、これ以上言わせんな!」
翔はそう言って、舌をべーっと男子に向かって出した。
そして、椅子の上からピョンッと飛び降り、
「ちゃんとみんなに説明したから!これで、俺からこの話は終わりな!」
大きな声で言うと、未だざわついているみんなを無視して、勉強道具を鞄から机の中へ、移し始めた。



