13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


「あ…ごめんなさい」

咄嗟に謝ると、藤原先輩は苦笑した。

もしかしたら…翔とまだ話したいと思った気持ち、気付かれてしまったのかもしれない。

「あの、何ですか?」

気まずい雰囲気になるのが嫌で、自ら言葉をかけた。
それに、私を連れ出した理由が、本当に気になったから。

「何だったかな…?」
「えっ?」

驚く私に、先輩は「冗談だよ」と軽く笑って、手にした紙袋の中からゴソゴソと、何かを探し始めた。

「…?」

紙袋の中身は、きっとさっき交換したプレゼントなわけで、何をしているんだろうと不思議に思う。

すると、

「メリークリスマス!」

私の目の前に出されたのは、ピンクの包み。

「え…」

意味が理解出来ずに先輩を見ると、「クリスマスプレゼント」と、笑顔で言われた。

クリスマス…プレゼント…?

そっと包みに、手を差し出そうとする。だけどその手を、バッと引き戻した。

「ダメです!貰えないです!」
「え…?」

今度は藤原先輩が、驚いた顔をする。

「私…何も用意してないです…」

恥ずかしくて、小さな声で言った。