13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


翔の後ろに藤原先輩が立っていて、先輩は軽く翔に笑いかけた後、「佳奈ちゃん」と、もう一度私を呼んだ。

「え、あっ…はい」

少し焦りながら、席を立つ。


“佳奈ちゃん”

そんな風に2回も呼ばれたら、きっと翔に関係がバレてしまっただろう…。

バレて困ることなんてないはずなのに、私は翔の顔を見ることが出来なかった。


藤原先輩の後を着いて、部屋を出る一歩手前、さっきの女子の先輩と目が合って、先輩はニッと笑った。

その笑顔で、プレゼント交換が私の為…そう言われた意味を、やっと理解した。

気づけばプレゼント交換を機に、男子と女子のグループが崩壊して、普通に話せている。

おかげで、私もこうして藤原先輩と一緒に居るわけで…。

これが狙いだったんだと思った。


私は先輩に軽く会釈して、部屋を出た。


こういうのって、二人で抜け出す…って、ことだよね。

これからどうするんだろう。どこに行くんだろう。

そんなことを考えながらも、頭の中で思っているのは、

“翔ともっと話したかった”

だめ…ダメ!

思考を断ち切るように、ブンブンと頭を振っていると、「佳奈ちゃん?」と、藤原先輩に声をかけられた。