13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


聞こえた声に、はっと前を見る。

すると、さっきまで離れた場所に座っていた翔が…何故か目の前に居た。

「…」

何を言えばいいのか分からなくて、言葉が出てこない私。

翔はテーブルにべたっと腕をついてしゃがみ、私が手にしている黒の袋をじっと見ている。

“檜山に行っちゃったんだ”

さっきの翔の発言。つまりは…

「これ…翔のなの…?」
「うん」

こくんと頷いた翔に、ドキッとする。

そんな-…。

微かに震え出す、プレゼントを持った手。

「…もっと、良い物ちょうだいよ!」

普通にしなきゃと、焦って口にした言葉は…とても失礼なもの。
当然のように翔は「はぁ!?」と、口調を荒げる。

だけど、私の口は止まらない。

「何でこんなに普通な文房具なわけ?」
「文句言うなら返せ!」

身を乗り出して、私の手からプレゼントを取り返そうとする。

「やだし!」

私はそれをかわして、あっかんべーと舌を出した。

…と、不意に目に入ったのは、翔が手にしている袋。
さっきまで見えなかった。

「翔は何貰ったの?」