聞こえた声に、はっと前を見る。
すると、さっきまで離れた場所に座っていた翔が…何故か目の前に居た。
「…」
何を言えばいいのか分からなくて、言葉が出てこない私。
翔はテーブルにべたっと腕をついてしゃがみ、私が手にしている黒の袋をじっと見ている。
“檜山に行っちゃったんだ”
さっきの翔の発言。つまりは…
「これ…翔のなの…?」
「うん」
こくんと頷いた翔に、ドキッとする。
そんな-…。
微かに震え出す、プレゼントを持った手。
「…もっと、良い物ちょうだいよ!」
普通にしなきゃと、焦って口にした言葉は…とても失礼なもの。
当然のように翔は「はぁ!?」と、口調を荒げる。
だけど、私の口は止まらない。
「何でこんなに普通な文房具なわけ?」
「文句言うなら返せ!」
身を乗り出して、私の手からプレゼントを取り返そうとする。
「やだし!」
私はそれをかわして、あっかんべーと舌を出した。
…と、不意に目に入ったのは、翔が手にしている袋。
さっきまで見えなかった。
「翔は何貰ったの?」



