13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


“彼女の方が身長が高い”

そんなの、今の時代において珍しくない。

それでも、自分の身長がコンプレックスなせいか、俺は嫌だった。

「まぁ、何かやりにくいよな」

「だってさぁ…」に、続く言葉を俺は言わなかったけど、分かってるとばかりに友達はそう言った。

身長を気にする俺の理由とは、少し違う。でも、同じバレー部の女子と付き合うのは、“やりにくい”それも確かにあって、苦笑しながら頷く。

「女子はいいとして…それって先輩たちも来んの?」
「もちろん」
「ふーん…」

じゃあ、藤原先輩とちょっと話せるかな…なんて思っていると、

「もしかして、部長?」

その通りを聞かれたから、何の躊躇いもなく「うん」と返事した。

すると、友達の表情は急に複雑なものに変わる。

「…翔って実は…女じゃなくて、そっちの趣味…?」

「……はぁっ!?」

思いもしなかったことを言われて、思わず大きな声を上げた。
周りを歩いていた生徒たちが、一斉にこっちを見る。

「んな訳ないだろ!」
「ごめんごめん、翔があんまり部長好きみたいだから」

掴み掛かる勢いで怒鳴ると、友達は宥めるように謝った。