“彼女の方が身長が高い”
そんなの、今の時代において珍しくない。
それでも、自分の身長がコンプレックスなせいか、俺は嫌だった。
「まぁ、何かやりにくいよな」
「だってさぁ…」に、続く言葉を俺は言わなかったけど、分かってるとばかりに友達はそう言った。
身長を気にする俺の理由とは、少し違う。でも、同じバレー部の女子と付き合うのは、“やりにくい”それも確かにあって、苦笑しながら頷く。
「女子はいいとして…それって先輩たちも来んの?」
「もちろん」
「ふーん…」
じゃあ、藤原先輩とちょっと話せるかな…なんて思っていると、
「もしかして、部長?」
その通りを聞かれたから、何の躊躇いもなく「うん」と返事した。
すると、友達の表情は急に複雑なものに変わる。
「…翔って実は…女じゃなくて、そっちの趣味…?」
「……はぁっ!?」
思いもしなかったことを言われて、思わず大きな声を上げた。
周りを歩いていた生徒たちが、一斉にこっちを見る。
「んな訳ないだろ!」
「ごめんごめん、翔があんまり部長好きみたいだから」
掴み掛かる勢いで怒鳴ると、友達は宥めるように謝った。



