☆翔side☆
「…あ」
部活へ行く途中、廊下の窓からヒラヒラ舞う白い妖精が見えて、足を止めた。
小さく軽く、まるで花びらのように落ちる、その正体は…雪。
桜舞う入学式が、ついこの間だったのに、もう今年もあと僅か…そんな季節に入っていた。
視線を雪一点から、窓から広がる景色全体に変えると、校門に向かって下校する生徒たちが目に映り、
…あ、苺先輩。
そんなまばらな人の中から、ちっちゃな彼女を見付けた。
ひとりで歩く苺先輩。
この前までは、いつも隣に居たのに…。
苺先輩を諦めると決めた日から、少しずつ少しずつ離れて、
部活を始めれば、話せる機会はほとんどなくなった。
学年が違えば、会えないのが普通なんだと、初めて知った。
部活に夢中で、忙しさで忘れかけていたけど、苺先輩の背中を見ていると、急に寂しい気持ちに襲われる…。
「-…翔っ!」
バシッ
「っ!?」
誰かに背中を叩かれた痛み。
「部活行こーぜ…って、わ!雪降ってんじゃん!」
振り向くと、バレー部の友達が、俺の後ろから窓の外を覗き込んで、驚いていた。
「…あ」
部活へ行く途中、廊下の窓からヒラヒラ舞う白い妖精が見えて、足を止めた。
小さく軽く、まるで花びらのように落ちる、その正体は…雪。
桜舞う入学式が、ついこの間だったのに、もう今年もあと僅か…そんな季節に入っていた。
視線を雪一点から、窓から広がる景色全体に変えると、校門に向かって下校する生徒たちが目に映り、
…あ、苺先輩。
そんなまばらな人の中から、ちっちゃな彼女を見付けた。
ひとりで歩く苺先輩。
この前までは、いつも隣に居たのに…。
苺先輩を諦めると決めた日から、少しずつ少しずつ離れて、
部活を始めれば、話せる機会はほとんどなくなった。
学年が違えば、会えないのが普通なんだと、初めて知った。
部活に夢中で、忙しさで忘れかけていたけど、苺先輩の背中を見ていると、急に寂しい気持ちに襲われる…。
「-…翔っ!」
バシッ
「っ!?」
誰かに背中を叩かれた痛み。
「部活行こーぜ…って、わ!雪降ってんじゃん!」
振り向くと、バレー部の友達が、俺の後ろから窓の外を覗き込んで、驚いていた。



