「彼氏が…出来た」
私が力なく答えると、
「え…えぇっ!?」
都は今までに見たことがないような、とても驚いた表情を見せた。
「昨日そんなこと言ってなかったじゃん!誰とっ!?いつからっ!?」
すごい勢いで質問する都が怖くて、私は一歩後ずさる。
「男子バレー部の部長…。今さっき告られた…」
「ひゃー!!」
都は口元に手を当てて、顔を赤くしながらも、
「何かすごい!!ね、カッコイイの!?」
目はキラキラとして、とても楽しそう。
「ん…まぁ、世間一般的にカッコイイ方だとは思う…」
「いいなー!!見に行きたい!見に行く!」
「どこ!?」と手を引く都に、私は「やめて!」と、その場に踏ん張る。
「いいじゃん!会わせてくれたら、何も奢らなくていいから」
「奢る!何でも奢るっ!」
「えー…何でダメなの?」
「…」
そんなの…恥ずかしいからに決まってる。
あと、私自身が今先輩に会いたくない。
さっきの今で、どんな顔をして良いか分からない…。
「…人事だと思って」
恨めしそうに都を見ると、「だって人事だもん」と、にっこり笑った。



