13センチの片想い。私とアイツの恋の距離


「何部?卓球部?」
「…」

笑顔でそう尋ねた先輩に、一瞬固まる。
だけど、こんなのは慣れっこで、一々気にしてはいられない。

「いえ、バレー部なんですけど…」

視線を体育館内にやり、「部活やってないですね」と、雰囲気で語る。

「…あ」

先輩が小さく漏らした声に、反応して顔を見ると、

「スポーツ大会の時の!!」

いきなり肩を捕まれ、声を大にして言われた。

「………あ!」

そして俺も思い出す。
スポーツ大会、準決勝で戦った相手。全体的に強かったけど、その中でも群を抜いて上手い人が居た。

確か…この人だ!

「やっぱり、バレー部の人だったんですか!?」

俺が当たり前のように聞くと、先輩も当たり前のように頷いた。

「部長やってる、藤原って言うんだ」

よろしくとばかりに、目の前に差し出された手。

「1年の岡田…岡田翔です!」

まだ入部するって、確実に決めたわけじゃなかったのに、俺はその手を取って挨拶していた。