夜空に打ち上がっては消えていく花火は、とても綺麗なはずなのに、私には不快だった。
翔と津田先輩、二人が一緒にこの花火を見ているかと思うと、嫌で堪らない。
ううん…羨ましくて堪らない。
私も翔と花火を見てみたかった…。
「檜山さん…時間大丈夫?」
話かけられて、思い出したように藤原先輩へ目を移す。
「花火、ちょっと一緒に見てかない?」
すぐ近くにある公園を指差して、藤原先輩は笑った。
「今日…花火大会だったんですか?」
公園のベンチに座って、花火を見ながら口を開く。
「すぐそこの神社で、夏祭りやってたんだよ。知らなかった?」
「はい。そういうの…あんまり興味がなくて」
「えー…女の子って、祭りとか好きそうなのに」
藤原先輩は苦笑する。
「一緒に行く人がいなきゃ、興味もないですよ」
「彼氏とかいないの?」
「いませんよ」
何故だか分からないけど、私らしからぬ事を口にしていた。
「先輩は彼女とか、一緒に夏祭り行く人いますか?」
他人の恋愛なんて、全く興味がないはずなのに。



