「ねぇはる?」

「なぁに?」

「キスしていい?」

「えっ!?だっ…ダメ!!
風邪うつるもん!!」

「抱きしめてて思ったけど熱はもうないでしょ?
喉とか痛かったりする?」

「痛くないけど…。」

「知恵熱じゃないのそれ?」

「知恵熱!?」

「だったら大丈夫。」

「でもっ…。」


それ以上続けようとするはるの言葉を遮るように、俺ははるの唇をふさいだ。

いつもより少し長く…



「んっ…ちょ…くる…し…。」

そう言いながら俺の胸を叩くはるに、俺は唇を離す。
少しトロンとした目で見つめてくる。

「苦しかったぁ…。長いよ…陽…。」

「そういう顔されると、またしたくなるんだけど。」

「え!?」


驚くはるに軽くキスを落とす。


「なんか…今日の陽…キス魔…?」

「昨日心配した分だから仕方ない。」

「意味分かんない!!」

「このまま寝よっか。」

「へ?」


そう言ってはるを抱きしめてそのまま横になる。

布団の中にすっぽりと収まる。
一人用のベッドだからかなりギリギリだけど。